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zoom RSS 残念!三菱自動車燃費データ不正の件。

<<   作成日時 : 2016/04/27 23:40   >>

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燃費データ不正の件で今世の中を賑わしているこのニュース、
私ゴトキがどうこう言う問題ではないのは分かってはいますケド・・・・
いち自動車ファンとしては甚だ残念ですな。
2000年の発覚したリコール隠し問題や三菱ふそうトラックの事故の件も含め三菱のスリーダイヤマークに嫌悪感を持つ人が増えた。
あれでメーカーさんも懲りたと思ってたんだけどなあ・・・
本当に残念なことです。


さて、現時点での内容は以下の通り。

三菱自動車工業株式会社は、同社製車両の燃費試験における不正行為に関し、4月20日に国土交通省より受けた調査指示につき、本日4月26日に同省へ報告書を提出した。以下は、その報告内容となる。

1)14型『eKワゴン』『デイズ』(2013年2月申請)に設定されている4つの類別(燃費訴求車、標準車、ターボ付車、4WD車)のうち、燃費訴求車の開発において、目標燃費は当初(2011年2月)26.4km/lであったが、その後の社内会議で繰り返し上方修正され、最終的(2013月2月)には29.2km/lまで引き上げられた。

(2)同燃費訴求車につき、法規で定められた惰行法と異なる方法「高速惰行法」で走行抵抗データを実測。燃費を良く見せるため、計測したデータの中から小さい値を選別し、走行抵抗を設定した。残る3類別については、実測を行うべきところ、同燃費訴求車の値を基に机上算出した。

(3)14型『eKスペース』『デイズルークス』(2013年10月申請)、15型『eKワゴン』『デイズ』(2014年3月申請)、15型『eKスペース』『デイズルークス』(同年12月申請)、16型『eKワゴン』『デイズ』(2015年6月申請)のいずれについても、14型『eKワゴン』『デイズ』を基に目標燃費に合わせて机上算出し、申請していた。

法規に定められたものと異なる測定法「高速惰行法」使用の経緯について

以下のいずれについても、当時の判断理由については調査中。

(1)1991年、道路運送車両法により走行抵抗の測定法が「惰行法」と指定されたが、同社ではそれと異なる「高速惰行法」で国内向け車両の計測を始めた。

(2)1992年1月、走行抵抗から惰行時間を逆算する計算法が作られた。

(3)2001年1月、「惰行法」と「高速惰行法」の比較試験を実施し、最大2.3%の差にとどまることを確認。

(4)2007年2月、試験マニュアルにより、「DOM(国内)はTRIAS(「惰行法」)」と追記改定したが、以降も「高速惰行法」を継続して使用していた。

今後の調査方針について

(1)上述の経緯1、2について、一定の調査が進んだものの、原因や責任については未解明であり、引き続き調査を進める。

(2)上述の軽自動車以外の同社製車両についても十分な調査が進んでおらず、引き続き調査の上、別途報告する。



以上の通りになっています。

さて、これだけじゃ事のあらましが見えてきませんね。
そもそも燃費数値というのはどうやって計るのか?それをおさらいしたいと思います。

まず、三菱に限らずだがどのメーカーにおいても公称燃費数値がいい加減だ・・・などという話をよく聞く。
例えば『カタログにはリッター30キロと表示されてるのに実際に走ったらせいぜい20キロじゃねえか・・・』みたいな。
そりゃ違って当然でしょ?
燃費数値はあくまでクルマ単体の燃料消費率をどのクルマであっても同じ条件において計測・数値化した性能表示のようなものであり、実際に外を走らせて計測したものではないからです。
分かり易く言えば、メーカー公称のカタログ燃費数値というのは100点満点の数値なのです。
実際に外を走らせれば信号には引っかかる、横風・向かい風の抵抗を受ける、荷物を載せる、坂道を登る、エアコンを使用する、関取みてえな奴やヘタクソが運転する(笑)・・・等々、燃費を悪化させる条件、つまり減点対象はクサるほどあるワケで、細かい事を言えばホンのちょっと窓を開けて走っただけで空気抵抗が増すので燃費は悪化するのです。
・・・であるからカタログ数値と同じ様な燃費数値を普通の使用方法で叩き出すなどほぼ不可能なんです。


そんなワケで基本的には燃費データというのは実車をテストコースとかで走らせて計ったりはしません。
同じコースを走ったとしても日によって天候や気圧、試験実走者の差異や微妙なアクセル操作などで数値が一定せず、かつその条件によって数値が公平ではなくなるからです。
従いまして現在は以下の図のようなシャシダイナモメータという計測方法を用いています。


画像



図を見ただけではよく分からない・・・かも知れませんね。解説すると、試験を受ける車が出来るだけ実際の走行に近い条件を試験室で再現し、走行パターン(アクセル開度や走らせ方は実際の都市や郊外道路での平均的な走り方のデータの元に決められたJCモードと呼ばれる20分間の走行試験を行って排出ガス量と燃料消費率を測定します。
ただ、これだけでは実際の空気抵抗やタイヤの転がり抵抗値が反映されず、適正な数値にはなりません。
そこで、さらに実際の空気抵抗&転がり抵抗を計測しなければなりません。
ちなみにその空気抵抗&転がり抵抗は決められたテストコースで算出します。
簡単に言えば・・・
車を自然惰行させる。そうすると車は徐々に速度を落としていきますからその時の減速時間を計測することにより走行抵抗値が求められます。
ここで求めた数値を上のシャシダイナモメータのテスト時に反映させれば実際の燃費データが得られるというワケ。

三菱が犯した燃費データの不正というのは、ここで言う走行抵抗値を過少申告したという事らしい。
日産の担当者が三菱のOEMである「デイズ」を計測したら、どうやってもカタログ通りの数値にはならなかった事からこの件が発覚した、というのが今回の事件であります。


良い燃費データというのはハイブリッドにするとかガソリンの低燃焼とか、ただエンジンの素性が良いだけでは成立しません。
車体の重さや空気抵抗とかタイヤの転がり抵抗、使用するエンジンオイルひとつ取っても数値は変動します。
良い車=燃費の良い車=売れる車という図式が成り立ってしまっている今の日本のクルマ事情を思えば、ホンの少しでも他社よりも良い燃費数値を・・・と思ってしまうのは致し方ないとは思うけど・・・
しかもコレ、三菱の説明だと1991年からやっている、との事だから以来発売された全車種がそうなんじゃないの?
と疑いたくなるね。


何度も言うけど本当に残念であります。
真面目に良いクルマ作りをしていれば、ちょっと燃費が負けてたってちゃんとユーザーは選んでくれてたと思う。
4WDの技術はスバルを凌ぐものがあると思うし、頑強な車体作りも出来る、遠回りであっても三菱ならではのクルマ作りとブランドイメージを構築すれば販売台数だって今のスバルやマツダに負けてないくらい出来ていたハズだと思う。
でも残念ながら今回のニュースが出てくる前でもリコール問題の影響もあってか売れてた三菱車って無いんだよねえ・・・

自販連のページを見てみると昨年一年間(2015年4月〜2016年3月まで)の登録車販売台数ランキング(軽自動車を除く)では上位30位までに入った三菱車って、一台も無いんだよね。
ちなみにメーカー別に見ると
トヨタ15車種(アクア、プリウス、カローラ、ヴォクシーなど)
日産3車種(ノート、エクストレイル、セレナ)
ホンダ5車種(フィット、ヴェゼル、ステップワゴン、オデッセイ、フリード)
マツダ3車種(デミオ、CX-5、CX-3)
スバル2車種(インプレッサ、レヴォーグ)
スズキ2車種(ソリオ、スイフト)

ってな感じでほとんどトヨタの一人勝ちのような気がする・・・けど、三菱車が得意なジャンルで言えば日産エクストレイルとかマツダCX-5とかスバルの2車種みたいなクルマもちゃんとランキング入りしてるんだから三菱もちゃんとやってれば2車種くらいは入っていてもおかしくないんじゃない?
これは不正がどうのと言うよりマーケティングが悪いと言うか、魅力的な商品展開をしていない事に原因がありますよね。これはこれで残念なんだけどね。メーカーとして頑張って欲しいし。
リコール隠しの件が拭いきれておらず、それでもアフターサービスの充実などで信用を回復しようと頑張ってる中で今回の不正だから、いよいよヤバイんじゃないかな・・・・ってか、いい加減にしろよオイ。
折角頑張っているエンジニアとかいいデザイナーとか技術者とかがいても、上の決定には従わなければ社会ではやっていけないのはわかるがコレはないよ。
上がアホやと困っちゃうよね。どんな会社にだって言えることだけどさ。
それに今の世の中、何かっちゅーと二言目には燃費、燃費って、たかが燃費数値が2〜3キロ違うだけでコッチの方がいい!みたいに正義面してるのが気に入らんですな。特に軽自動車は。
燃費数値なんて所詮は飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのです、というエンジニアの悲鳴が聞こえてきそうですな。



ちなみに本日平成28年4月27日付けの記事によると、「三菱車の客離れ深刻・受注は半減」との見出しで記事が出ているが、よく言えば半減で済んでいる方が奇跡的な気がする。
私はこれでも三菱車に対しては一般世論よりも好意的だと思っているが、それでも今クルマを買おうとしても昨日今日で注文を入れる気にはならないよ。
検討することはあるかも知れないが、少なくともメーカーとしての姿勢や今後の方針なんかを確認してからでないとね。高い買い物なんだからさ。


画像

北京モーターショーに出展された三菱ASX(日本名RVR)
これはコレで結構まとまってて良いと思うのだが・・・



ここでひとつ疑問。
何故今頃?日産も日産である。そんなチェックをするなら発売前にやっておくべきで、発売してからしばらく経ってからチェックして言い出すのはおかしいのではないか?一応三菱と日産の共同開発って事になってんのにそれはねえじゃん・・・これは共同責任であるべきで日産が被害者ツラするのはおかしいと思うけどなあ。



これから賠償とかなんだかんだで事の収拾には膨大なカネと時間がかかることだろうと思う。今後もクルマメーカーとしてやっていけるかどうかも分からないけど、それでも私はイチ自動車ファンとして三菱には頑張ってほしいと思う。少なくともシャープや東芝のようにみすみす技術とブランドを海外に取られる事はあってはならないと思いますね。特に中国など。
三菱のブランド力は中国においては非常に高く信頼されており、中国のメーカーなんか、喉から手が出るほど欲しいんじゃないかな。
お金を沢山もらったって絶対にやめとけよ?悪い事は言わないからとにかく絶対にダメだ!!


(平成26年5月12日追記)
三菱自動車は12日の取締役会で、日産自動車との資本業務提携を決めた。日産が2000億円以上を投じて、三菱自株式の34%を取得。三菱自は事実上日産の傘下に入る。
・・・との事。
・・・なんだかなあ。
国産ブランドが中国などに流れてしまうよりはマシであるか。
でも今回の事件、なんだか出来レースのような気がしてしまうのは穿ちすぎだろうか?

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