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zoom RSS 祐太郎の事故検証委員会・事故防止と自動運転について

<<   作成日時 : 2016/01/09 21:13   >>

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皆様、新年明けましておめでとうございます。
さて、新年一発目からあまり良い話ではありませんが、珍しく仕事の話をば。

年末から新年にかけて亡・新年会など、ご同輩も色々と忙しいと思われます。
お付き合いともなればお酒の機会も多く、皆様の肝臓も中々休む暇もないですよねえ。
かく言うこの私めも、また別の意味で仕事が忙しくなるのですが・・・
今回は交通事故について述べたいと思います。



怖いですよネエ、交通事故。



交通事故で最近多いのはスマホ絡みの事故かなあ。
これは加害者側も被害者側にも言えることなんですが。
加害者側で言えば運転中にスマホに目線を移したばっかりに危険を見落として横断者を撥ねる、
被害者側は歩きながら、または自転車なんかに乗りながらスマホをいじくって車の接近に気付かず事故にあう等々。
これは表沙汰にならないケースも結構あると思うんですよ。
だって、加害側の運転手が正直に言わないケースもありますしね。スマホ運転は立派な道交法違反ですからね。
事故の理由を加害者側に問うた時にスマホとは言わず、『たまたま余所見した』で通っちゃいますもん。
スマホで余所見もたまたま別の物の余所見も理屈は同じ「余所見」ですからね。道交法上の責任的意味合いは違うけど。

私も日々運転しながら思うけど、困ったモンですよね。
狭い路地をチャリンコで飛ばしながら車なんか一切知らんという様にスマホ見つめながら走ってる奴って多いし。
車の運転者も運転者でよろしくない。ちらちらとスマホ画面を見ながら走ってる奴も少なくないし。
じゃあ止まってればいいんだろと赤信号の度にスマホをいじり、信号の変わりっぱなで進行方向が「青」になってるのにスマホに夢中で気がつかず後続車をイライラさせてクラクション鳴らされたり。

便利なのはいいけど本当に困ったモンです。
人を撥ねてしんどい思いをするのも、撥ねられて痛い思いするのも、イライラして他運転手とケンカするとかは自己責任とはいえ誰もそうなりたいと望んではいない事ですから、気をつけようねお互いに。



さて、そういった世の中において最近では事故防止の為の機器などの開発が進んでおります。
その最先端と言えるのが「自動運転」ではないでしょうか。
颯爽と走るクルマの中で永ちゃんが手放しで運転席にどっかと鎮座されておられるシーン・・・
アレを思い出しちゃうけど、あれはどうなんだろうね?
私なんかは自動車は自分で運転するから乗りたくなるんだ、と思ってる類の人間ですが。
車が勝手に走ってただ目的地に着けばいいだけならタクシーに乗ってりゃいいじゃん。
その方が結果的にはコストは安く済むしスマホをいじってても問題ないよん。

仮に世の中を走るクルマが自動運転100%になったと仮定して考えてみますけど、もしそうなった場合に事故は完全に防げるのか?という疑問が湧きますよね?
私が日々事故検証を行っている中で言えば、答えは「No」であります。
現状で100%防ぐのは無理じゃないかなー。

次にお見せするのは自動運転の場合でも事故回避が難しいケースであり、実際に起きたものであります。
自動運転のクルマはこういうケースではどう機械が対処するのか、その作動プロセスが興味深いのも個人的にありますね。


私が担当した事故で船橋市の国道14号線においてのケース。
20××年×月×日深夜未明、千葉県船橋市の国道で会社員の男性が車に撥ねられた。
はねられたのは会社員のAさん(47)で、Aさんは病院に運ばれたが頭蓋骨骨折の重体。
船橋署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、乗用車を運転していた会社員の男Bを現行犯逮捕した。
Aさんは会社仲間と酒を飲んだ帰り道で事故にあったという。現場は船橋市内の国道14号線で、見通しの良い直線道路であった。
ちなみにAさんはいまだに意識は回復していないという。

目撃者や運転手の話から事故を検証した。


画像

再現映像1・・・事故前

現場は船橋市内の国道14号線である。国道ではあるが道路車線幅は狭く、大型バスが一台通ると車線幅目一杯であり、道路脇歩道も狭く人が二人並んで歩くのが難しいほど。
車線と歩道は「歩道境界ブロック」(高さ、幅ともに10〜20cm程度)で仕切られている。
Aさんは仕事仲間と飲んだ帰り道にこの歩道を歩いて帰っていた。目撃者や同僚の話によるとAさんは酔っておりふらふらと千鳥足だったという。
事故当時は深夜であったため、車通りは少なかった。


画像

再現映像2・・・事故直前

フラフラと歩いていたAさんは足を歩道境界ブロックに引っ掛けて道路側へ転倒する際、運悪く後ろから走ってきた乗用車の窓ガラス部分に後頭部から強打し跳ね飛ばされた。
加害自動車の車速は運転手の証言やブレーキ痕の長さ及び衝撃の強さから勘案してほぼ制限速度の40キロ程度だったと思われる。
加害自動車のフロントガラスは割れ、被害者の髪の毛と血痕が付着していた。
運転手の証言の中で「ホンのちょっと減速するくらいなら何もせず走り抜けた方がかえって何も起こらなかったんじゃないかな・・・」とこぼしていたのが印象的であった。



さて、こういったケースですが皆さんはどう思いますかね?
酔ってフラフラ歩いている方が悪い?それを言っちゃあオシマイだよ。
でも酔っ払ってフラフラ歩いて躓くなんて少なくないでしょう。特に繁華街の路上なんか。
運転手が可哀想?まあ運が悪かったとは思いますし同情もしますよ。
深夜の空いた国道でありながら決してトバして走ってたわけじゃないし、事故前に被害者を視認しており、やや速度を落として注意深く走り抜けようとしていたようですし。道交法上加害者となってしまったとはいえ、一方的に非難は出来ないですよね。
間が悪かった、双方にとって不幸な事故と言えます。
コレ、今自動車メーカー各社がこぞって開発を進めている自動運転だったら回避できただろうか?
恐らく、人間が危険を感知して実際に行動を起こすよりも速やかに回避動作すると思われる。
だがブレーキでただ止まるだけでは間に合わないタイミング、避けるにしても道路幅が狭く避けたら対向車に接触する恐れもあって困難な場合、そういう場合は機械がどう対処するんだろう。回避しきれずにぶつかったとしてもすくなくとも人間が実際に操作した場合よりは衝撃そのものは緩和されているとは思うけど。多分。
そんなワケでいくら自動運転が進化しても、自動車が速度を出して走っている以上、危険と見れば即座に止まれるわけじゃない、例えば50キロで走っている最中、危険を感じて緊急停止させたとしても速度が0になるまでにはある程度の時間と距離を要することから物理的に回避不可能なケースもある、と言いたいワケですよ。

その場合は責任の所在はどうなるんでしょうね?
自動運転なのに事故を起こした、と言って自動車を作ったメーカーに責任を負わすのですか?そりゃ無理ってもんでしょう?
じゃあ運転手のせい?自動だからハンドルを握ってないのに?
じゃあ例えば道路に飛び出して自動運転のクルマにはねられちゃったなら被害者の責任?
どれもそうとは言い切れないよねえ・・・
今回のようなケースにおいては、是非行政にもメーカーにも考えていただきたい。
だけでなく、保険会社とか警察、道交法なども絡んで大幅にモノを考え直さなきゃならないですよね。
自動運転の普及や今後の道路安全対策においてもやらなきゃいかん事は山積みですよ。



特に今回の事故現場となった国道14号線、船橋市内は特に狭いんですよ。同様に同市内を走る国道296号線もそうです。
車道を自転車が走っていると、後ろから走ってきた車は道幅が狭いから自転車を抜くに抜けずそこで詰まっちゃうんですよ。
でも街が古いし道路脇は目一杯建物が並んでるからセットバックも難しく時間もカネもかかるしなあ。

そんなワケで私が指摘したいのは今回の事故の直接的原因となった「歩道境界ブロック」について。

画像

       歩道境界ブロック(矢印で指した道路と歩道を仕切るブロック)

いつも思うけど、なんでこういう中途半端なモノを設置するのかな。
こんなもん、足をひっかけて転ばすくらいしか役に立たんと思うけどなあ。
クルマなら簡単に乗り越えられるしね。こんなんだったら無くても大して変わらないんじゃない?
真面目な話、線で引いただけよりも視覚的に仕切りだと認識させるに役に立つ程度でしょ。

実際には雨の際の排水のためだけであり、事故防止にはちっとも役に立っていないと思う。
もっと高さを取ったガードレールじゃダメなんですか?経費の問題ですか?
事故を完全に防ぎたいのなら、理想としては車線や歩道を広くとり、出来るだけ自動車と歩行者は分離するべきです。最近増えた歩車分離式信号もそういう事故防止の意味合いでしょ?
(私が担当外だった事故のケースでは、子供の運転する自転車がこのブロックにタイヤを接触させ道路側に転倒、後続バスに轢かれたという事案が報告されている)



だからね、いくらメーカーさんがカネをかけて自動運転及び危機回避技術を進化させてもインフラの整備と運営側の思想がそれに追いついていないのが問題なのですよ。
折角新しい土地を整備して道路を新しく作っても、行政が古い思想のままだとまた狭くて往来のしにくい道路が出来上がっちゃうよ?





折角だから動画を貼り付けておきます。殆んどは海外の映像だから日本の事故とは原因や思想が根本的に違うような気もするけど・・・まあヒトのフリ見て我がフリ治せってね。そういった意味合いで。
映像にはショッキングな内容を含みますので閲覧にはご注意下さい。





そんなワケで今回は珍しくわたしの仕事絡みの記事を書きました。
別に意味があってそうしてたわけじゃないんですけどね。
基本的に私・祐太郎飯店はおバカキャラが似合ってるし(笑)

じゃあまたねー。

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